カルシウムの摂り過ぎはアブナイ!

サプリメントでのカルシウム摂取はアブナイ

 

 

東邦大学の医療センター佐倉病院の教授の方が、「カルシウム摂り過ぎると死亡率2.6倍」の理由を解説しています。

 

 

以下、その内容ですが、体内のカルシウムの99%は骨や歯に存在しており、残り1%が血液や筋肉など体内のいろいろな器官に存在するのですが、カルシウムというのは摂取過剰になると、血中カルシウム濃度が上昇して血液がドロドロな状態になってしまのです。それと同時進行で、カルシウムが血管細胞や組織に付着して固まり、石灰化することがあります。脂肪などの塊であるプラークという堆積物もつくりだすので、それで動脈硬化を促進させ、心筋梗塞などが発症しやすくなるという考え方です。

 

 

特に危ないのがサプリメントからのカルシウム摂取で、その場合は一般の食事よりも吸収率が高くなり、過剰に服用すると血中カルシウム濃度が急激に高まるからです。

 

 

スウェーデンでの研究では、たまたま50才以上の女性を対象にしていましたが、恐らく、同様のリスクは、性別や年齢に関係なく存在するのではないかとも述べています。

 

 

ニュージーランドの研究では、30~50才以上の女性を対象とした調査も行われたようで、ここでもカルシウムサプリの過剰な摂取をした場合は、心筋梗塞発症リスクが25%高まるという指摘をしています。つまり、年齢や性別には関係なく、カルシウムの過剰摂取によって深刻な疾患を引き起こすリスクが高まるというのが世界で認められつつあるということです。

 

 

やはり若い女性は注意が必要なのでしょうか?それは「出産」があるからで、骨粗鬆症を防ごうとカルシウムの摂取が意識的にされている可能性が高いからです。ただ、前項でも述べた通り、通常の食事でたくさん摂ろうとしても、吸収率の低さから、急激に血液中カルシウム濃度が特別上昇するわけではありません。それに、むしろ不足している人の方が多いわけで、いずれにしても、バランスのいい摂取が求められるということです。