カルシウムの摂り過ぎはアブナイ!

丈夫な骨をつくるために

 

 

「摂り過ぎ」の前に「摂取不足」の話しになってしまいましたが、牛乳のカルシウム吸収率が比較的高い理由は、牛乳に含まれる乳糖(乳製品に多く含まれる糖の一種)のためです。たんぱく質が影響しているようです。

 

 

野菜での吸収率は約20%程度ですが、ほうれん草などの青菜は吸収率が低くなっています。それはカルシウムの吸収を阻害するシュウ酸が含まれているからで、ほうれん草などの青菜に多く含まれているエグ味成分がシュウ酸です。

 

 

いずれにしても、丈夫な骨をつくるためには、骨の成分を補う必要があるわけで、食事から補うので大切なのが、カルシウムとマグネシウム、コラーゲンです。

 

 

妊娠中の場合、エストロゲン(女性ホルモンの一種、卵胞や黄体から分泌され、女性らしい体つきを促進するホルモン)が、カルシウム吸収率を高める働きをします。逆に、出産して授乳中になるとエストロゲン分泌が減少するので、骨量が減る場合もあります。

 

 

喫煙も、吸収率に影響します。カルシウムと共にマグネシウムを摂ることもポイントです。マグネシウムはカルシウムと併せて骨をつくる働きをします。カルシウムとマグネシウムのバランスは、カルシウム2~3に、マグネシウム1となっています。

 

 

リンもカルシウムとともに骨をつくるミネラル成分です。しかし、一緒に摂るとカルシウムの吸収を妨害します。リンは肉や魚など多くの食品に含まれています。コラーゲンは骨の枠組みをつくる成分で、しなやかさも保ちます。こうしたいろいろなミネラル成分の組み合わせ次第でカルシウムの吸収率は変わってくるわけです。